ルイス・キャロル作品にインスパイアされたビジュアルノベル『Saccharine Echo』が、Xbox Series X|S向けに本日配信を開始しました。オトメゲームのジャンルに分類されつつも、独自のテーマやピクセルアートを取り入れたクロスジャンル作品として位置付けられています。
ルイス・キャロル作品をベースにした物語
本作はルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』をモチーフにしていますが、単なる再話ではないとのことです。本来は子どもの豊かな想像力の産物として解釈されることの多いアリスの夢を、「日常生活とその問題に疲れた大人の女性のもの」として再解釈した点が特徴となっています。
主人公アリスは物理的に異世界を旅するのではなく、ある時点から「もう一つの世界」が現実に染み出してくる構成となっており、それが救いのように感じられる瞬間が描かれます。開発者によれば、これを現実逃避と捉えるか、額面通りに受け取るかはプレイヤー次第とのことです。
また、本作ではプレイヤーと主人公を明確に区別する設計が採用されており、「プレイヤー自身」を演じさせない方針が取られています。アリスには彼女自身の悩みや恐れがあり、それを多くのプレイヤーに理解可能な形で描くことが重視されたと説明されています。
人外の恋愛対象とモラルグレーなキャラクター
本作の恋愛対象として登場する「Dinah」は、人間の枠に収まらない謎めいた存在として描かれます。曖昧な言い回しやガスライティング、怒りの問題といった要素を持ち、決して「善人」とは言えないキャラクターでありながら、ロマンス対象として位置付けられている点が特徴です。
開発者は、こうしたモラル的に曖昧なキャラクターを魅力的に見せるため、ビジュアル面のインパクトと、自信家でエキセントリックな性格付け、そしてプレイヤーがキャラクターの背景に共感できる構成を重視したと述べています。
ピクセルアートと象徴性
ビジュアル面では、ジャンルとしては珍しいピクセルアートが一部に採用されています。開発プロセスの最適化に加え、本作の重要な要素である「象徴性」を表現するための選択であるとされています。
ゲーム内では、メインキャラクターを反映したカーマインとグレイブルーを基調とした統一感のあるカラーパレットが用いられているほか、薔薇と蝶のモチーフ、メイクアップなどを通じてキャラクター間の対比と視覚的な調和が表現されています。
プレイ時間とエンディング
エンディングに到達するまでのプレイ時間は平均約2時間とされており、スキップモードを利用することで別エンディングも手軽に確認できる仕様となっています。短編ながら人間性の暗い側面や難しいテーマにも踏み込む内容になっているとのことです。
参照元: Xbox Wire