集英社ゲームズとヒストリアが開発を手がけるソウル・トリアージADV『UN:Me』について、開発陣と主人公役の花守ゆみりさんへのインタビューがGame*Sparkに掲載されました。本作は2027年にPC(Steam)/ PS5 /ニンテンドースイッチ2向けに発売予定です。
「不安」をテーマにした対話型ADV
『UN:Me』は、体の中に4つの魂を宿した少女を主人公とする作品です。プレイヤーは少女を操作して美しくも不気味な世界を探索し、4つの魂それぞれと対話を重ねながら、誰が本当の持ち主なのかを見極めていきます。最終的にはひとつずつ魂を消し、どの魂を残すのかをプレイヤー自身が選択する構造となっています。
インタビューによると、本作は『Caligula2』の開発終了後、ディレクターを務めるヒストリア代表の佐々木瞬氏と、企画・シナリオを担当する山中拓也氏が「テンプレートのない新しいものに挑戦したい」との思いから立ち上げた企画とのことです。山中氏は「一番実現が難しいだろうと思っていた企画」だったと明かしています。
テーマである「不安」は当初から明確に設定されていたわけではなく、開発を進める中で「明るい場所なのに、なぜか不安を感じる」という感覚に魅力を感じ、方向性を固めていったといいます。ホラーではなく、日常の中で感じる不安を描くことを重視しているとのことです。
花守ゆみりが挑む4つの魂の演じ分け
主人公を演じる花守ゆみりさんは、4つの魂を1体ずつに向き合う形で収録したと語っています。声色で違いを付けるのではなく、それぞれの魂が歩んできた人生や人格を意識して演じたそうです。
キャスティングは、山中氏が求める「本当に生身の人間が喋っているような演技」を実現できる人物として、音響担当者との相談の中で花守さんの名前が挙がったことがきっかけだったといいます。過去に『Caligula -カリギュラ-』で共演していたことは後から結び付いた偶然だったとのことです。
収録では10ページ以上の台本を一気に録音するケースや、感情の流れを重視して該当シーンをまるごと録り直すケースもあったと語られています。花守さんは「違和感をきちんと解消するために、会話そのものを最初からやり直せる環境は、最近の収録現場ではなかなか難しい」と述べ、贅沢な現場であったことを振り返っています。
微細な変化を伝える音作り
開発面では、プレイヤーに微細な変化を感じ取ってもらうため、イメージカラーを白に統一し、音の主張を抑える方針が取られています。佐々木氏によると、開発の途中まではBGMを入れず、環境音のように感じさせる音作りを重視してきたとのことです。
山中氏は本作について「ジャンルも決めずに走り出し、記号やフォーマット、テンプレートに頼ることをやめた作品」と述べています。また河合泰一プロデューサーは、モーションキャプチャーの導入によりクオリティが向上していることに触れつつ、イベントに来られない人にも体験機会を設けたい意向を示しています。
参照元: Game*Spark
